分析とは分けることであり、人が物事を理解するための根底にあるもの

「意思決定のための分析の技術」(ダイヤモンド社)を読みました。
なんとなく情報分析という業務をしているけど、分析ってそもそも何なのか、と思っていた時に購入しました。分析について、体系的に学べる本です。ポイントを紹介します。

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分けて個々の要素を吟味することで、初めて本質をとらえられる

「要約」
「分析」という文字に人類の知恵が含まれている。
世の中の事象は諸要素が融合して混然一体であり、理解するには分けなければいけないという経験則がある。

分けることが分析の中核作業であり、「何のためにどのように分けるか」が、決定的に重要となる。
何がわかれば実行可能であり、意味ある結論を導き出せるか、そのためにどのように工夫するのかを、常に心掛けなければならない。

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「感想」
「分析」の意味を、これで初めて知りました。
それまでは、ただ、調べることかな、くらいにしか思っていませんでした。
どのように分けるか、を決めるには、やはりゴールを設定したうえで、そこに到達するにはどうすればよいか、という思考順序になると思います。

時系列分析では、変曲点に着目し、兆候を読み取る

「要約」
現在の状況を正しく理解するには、なぜ現在がそこにあるのかを、過去との関連において見極めることが必要。
この、時系列分析のポイントは、傾向、全体の流れを追いつつも、そこにどのような変化が起こりつつあるかを敏感に読み取る工夫をすること。
変曲店に着目し、その意味を常に考える、要因を説明する習慣をつけることが大切。

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「感想」
時系列分析といいつつも、グラフを見せて増えています/減っていますをいうことは簡単です。
それは分析にはなっていないと。
なぜ増えたのか、なぜそのタイミングなのか、を考えることが必要であり、それができてこそ、また次の仮説検証の分析につながると思います。

表面の分析だけでは、良い結果は保証できない

「要約」
役に立つ分析、使える分析とは、実際の効果が生まれるところまで掘り進めた分析である。
使えるところまで追求しなければならい。
原因の背後にある要因となる原因があり、さらにそのあとに要因となる原因がある。

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「感想」
掘り下げて、掘り下げて、やっと真の原因に到達できる、ということだと理解しました。
表面的な分析だと、そこから導いた対策も行き当たりばったりとなり、効果が小さくなると思います。

これは常に持っておかなければと、自費で購入

本書を購入した経緯は、職場の同僚で本好きな人がおり、その人からの紹介でした。
知財情報分析を、すでに業務として進めていましたが、いまいち分析とは何なのかが腹落ちできていませんでした。

最初は、会社の図書室にありましたので、それを借りて読み進めました。
しかし、あまりに内容が濃く、分析を体系的に学べると確信しましたので、自費で購入することにしました。
情報分析を生業にする人は、必ず持っておくべき本だと思います。

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