情報を効率的・効果的に収集し活用するための、情報への向き合い方

『調べるチカラ 「情報洪水」を泳ぎ切る技術』 (日本経済新聞出版)を読みました。イーパテント 野崎さんの本です。
だれでも自分でいろんな情報にアクセスできる中で、どのように情報に向き合うのか、それをどう活用するのかを示されています。

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他社の意志・意図や意見・解釈を丸呑みする姿勢は戒めるべき

「要約」
情報は①事実、②意思・意図、③意見・解釈に分かれる。
意思・意図は、情報発信者が発信した事実に加えて、どのような意思・意図を持っているか。
意見・解釈は、情報を受信した第三者が事実情報に対して意見を述べたり、解釈したこと。
有名な政治家や学者だからと言って、意見・解釈が正しいとは限らない。
自分自身の見解と比較検討することが大事。

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「感想」
情報分析と言うのは、情報を集めて示唆を見出すことをしたいわけです。
しかし、たいていは、示唆はすぐに出てくるものではありません。
そんなとき、どこかの偉い人が意見を述べていると、ついついそれを採用したくなってしまいます。
それではいけないと。
淡々とそれら意見も集めたうえで、自分自身の意見をブラッシュアップのために使うということかなと思います。

頭に保管した情報が、しばらくすると発酵して情報同士でくっつく

「要約」
Googleのキーワードでウェブサイトを見つけ、そこのリンクをたどり、大学教授で調べる。
いわゆる芋づる式に情報が見つかる。
それらは、データとして保存すると同時に、自分の頭の中に保管される。
この頭の中に保管された情報が、しばらくすると発酵して情報同士でくっついたり、あまり関係のない情報とくっつく。
そのあと、初回とは違う視点で情報収集できたり、勘が働くことがある。

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「感想」
ちょっとわかる気がします。
ざっと一通り情報を詰め込んだ後、改めて振り返ってみると、あれとこれとは因果関係にあるんじゃないかとか、あの情報があるならこの情報もあるはずではとか、新しい仮説が出てきます。
本書でも書かれていますが、収集にかけるペースとして、集中して取り組むときと、少し引いて眺めるときと、両方が必要と思います。

自分なりの意見・解釈ができると、断片的情報から今後の予測ができる

「要約」
知識ストックは一朝一夕ではできない。
テーマに関する書籍やレポートを読むなどして、自分の頭の中でそのテーマについて意見・解釈ができると、ちょっとした断片的な情報からだけでも、その情報の裏にある事業の推測や、今後の予測までできるようになる。
高い情報感度を持っている人は、このテーマに対する知識・経験で大きな差をつける。

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「感想」
これはすごいですね。
きっと、これまで積み上げてきた過程の中で、これが要因でこんな事象が発生した、というのがストックされているのでしょう。
そのため、新しいちょっとした兆しがあると、その裏にはこれがある、これが今後起きる、と見えてくるのだと思います。
普段から、色んな情報に触れて、自分の解釈をためていかなければいけないのだと思います。

(まとめ)表面的なテクニックより、情報への接し方が学べる本

本書を読む前は、情報収集におけるテクニック面のみの内容かと思っていました。
読んでみると、テクニック面の話もありますが、それよりも普段から情報にどう向かうべきか、ビジネスにどう活用するかと、広範な内容となっていました。

情報分析は、いまやどんな職種でも必要なスキルだと思います。
情報をいろいろ調べるけどうまくまとまらない、など悩んでいる方は読むことをお勧めします。

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