情報分析は、データを武器にしつつ、相手との意思疎通で仕事が拡大

日産で学んだ世界で活躍するためのデータ分析の教科書(日経BP)を読みました。
情報分析の実業務する上でのヒントになるものがありましたので、紹介します。

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ポイント:客観的データを武器にしつつ、相手との相互理解に努める

本書から得られた情報分析へのヒントは下記3つです。

①データを扱うことで仕事が広がる。
環境変化が激しい中、これまでの経験や勘が通用しなくなっている。
未知の領域の業務でも、例えば新規事業の立ち上げでも、外部の情報つまりデータを活用することで、個人として組織として対応できる。

②分析の途中プロセスを関係者と共有する。
ロジカルで客観的なデータによるアプローチは、すぐには心情的に受け入れがたい職場も少なくない。
途中状況を共有することで、相手の考えや思惑がわかり、相手にも丁寧に知らしめ、お互いに理解しあえる。

③自分の肌感覚を大事にする。
経営層の認識した課題と対策に合わせて、それが正しいと証明することは楽であり無難である。
しかし、自分の肌感覚とどうしても実感が持てないなら、丁寧にデータを集め事実を分かりやすく読み解いていくことで、一定の信頼性のもとに結論を出せる。

感想:データを基にした相手のコミュニケーションが大事と実感

私の実業務と照らし合わせて、納得できるところがありました。

①業務で情報分析をする際、対象とする範囲は自身にとって全くの新規な領域であることが多いです。
その場合、ハンディキャップを感じてしまい、相手にとって有益な示唆が提供できるのか不安になることがあります。
しかし、実際には、たとえ知識や経験があっても、今後の新しい仕事に活用できるとは限りません。
データを活用し、ロジカルに組み立てて仕事をすることの強みを知りました。

②情報分析のアウトプットを示しても、なかなか相手に響かないことがあります。
相手はその領域に精通している分、想定と異なると受け入れにくいものになります。
その場合、分析過程で逐一相手と共有し、気になるところを引き出し、そこを深く調べていく。
そのサイクルにより、相手にも納得できるものが出していけると思います。

③対象領域の情報に多く触れると、肌感覚ととして大体こうなっているだろうと想定できることがあります。それが、相手の想定と異なると、正直に伝えることに勇気が必要になります。
そこで、やはり客観的データにより証明することで、データに語ってもらうことが大事と思います。

購入経緯:著者の実績から、実業務での知見の獲得に期待したため

本書籍を購入した経緯は、情報分析のセミナーがあることを知ったことからです。
そのセミナーに興味を持ったのですが参加できず、その講師をたどっていったところこの本を知りました。
著者は、日産で実際にデータ分析により新規事業戦略の策定を行ったとのこと。
この本より、実務に即したヒントが得られると思いました。

その他の内容:実業務での課題解決プロセス全体を整理

本書籍の構成としては、実業務での課題解決全体のプロセスの説明から入ります。
最初にすべきなのは、そもそもその分析で何を解決したいのかの目的設定。
そして次に、現状はどうなっているのかの情報収集があり、そのあとでやっと情報分析の仕方に入ります。
また、思考方法として、まず仮説を設定し、ロジカルに検証していくことにも触れています。
実業務での進め方、考え方を知るための良い本と思います。

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