分析におけるセグメンテーションは、戦略に完璧に合致させること

戦略プロフェッショナル シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫) を読みました。
情報分析をする上で、対象をどう分ければよいのか、それがすなわち分析なのですが、その考え方が参考になりました。その内容を紹介します。

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ポイント

企業戦略の中で、セグメンテーションほど創造性を求められることはない。
競合企業の気づかないうちに新しいセグメンテーションを作り出す企業が勝つ。
市場をただ分割すればよいというものではない。
セグメントする要素は、戦略目的に完璧に合致していないといけない。そうでないのは、使い物にならない。

本書においては、営業活動において、アプローチする顧客の優先順位を決めるのに、顧客の属性でもって2x2のマトリックスで示します。

横軸 自社製品へのニーズが強いか弱いか
縦軸 売り込みに成功した場合、売り上げへのメリットが大きいか小さいか

これにより、営業部隊がターゲットにすべき顧客がわかる、というものです。

購入の経緯

知財情報分析について外部コンサルからOJTを受ける中で、この本を勧められたのがきっかけです。
情報分析というものは、そのアウトプットが、企業経営や技術開発などの戦略に反映されることが目的です。
そのためには、まず企業における戦略というものが、どんな人がどう考えて実行されるのかを知っておく必要があります。そこで、この本がそれらを理解するのに良いということでした。

本の内容

主人公が、経営状態の悪い会社に送り込まれ、現状把握から新しい戦略を立案、実行していく過程が詳細に描かれています。
著者の三枝氏は、実際にコンサルとして色んな企業の立て直しを経験しています。
その実体験をもとにして、フィクションも少し交えて書かれたものになります。

感想

著者の実体験をもとにしているだけあって、会社内での活動するときの苦労、葛藤が生々しく描かれています。私自身は戦略部門の経験はありませんが、本書を読むことでその姿が目に浮かぶように実感できました。

また、情報分析という点では、上記のセグメンテーションの考え方が参考になりました。
分析とは分けることです。そのとき、対象をどのように分けるのかが、簡単なようで難しいと感じていました。
そこで本書を読み、セグメンテーションは何をもとに考えればよいのかの、ヒントになりました。
さらに、情報分析という業務によって、企業の重大な意思決定に貢献できるということを理解できました。

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