問題を素早く発見し、思い切った意思決定をしたければ仮説思考を身につけよ

仮説思考―BCG流 問題発見・解決の発想法(東洋経済新報社)』を読みました。
仕事を進めるうえで、より早く、より質の高い、より精度の高い判断をするための思考法だと理解しました。
ただし、理解したからと言ってできるわけではなく、日ごろの鍛錬が必要です。
どんな鍛錬なのか少し紹介します。

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十分な分析がない状態でも、具体策まで踏み込み仮説を作ってしまう

「要約」
ある仕事をする場合、締め切りの直前まで網羅的に資料を集めてから書き出すと、すでに書く時間が無くなってしまうことがある。
肝心の箇所のデータがないこともある。

むしろ、資料が十分にそろってない段階で、全体のストーリを作り全体感を持つ方が効果的である。
仮説思考により、ストーリを考え、そこに必要な情報だけを調べる。
調べた結果によってストーリを見直し、進化させる。

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「感想」
よく、対象範囲をまず網羅して調べないと、不安に感じることがあると思います。
対象のことをまずはよく知ろう、手当たり次第に情報を入手しようと。

そうすると、範囲が広すぎて消化しきれず、結局、何も得られないということになります。
それに対して、ある仮説に沿って調べることで、その範囲とその周囲のことも整理して理解できる。
その仮説と検証を繰り返す中で、最後には全体を理解できることになるかなと。

相手の痛みを分かって提案することで、納得を得ることができる

「要約」
プレゼンで非常に有効な提案をしても、人間的に信用できないと思われたら意味がない。
相手から「この人は自分の痛みや苦労、どうしてその問題が解決できないか理解したうえで、提言してくれている」と思われると、納得を得られる。
何を本当に悩んでいるかわからない場合は、仮説で良いからそれを前提に組み立てる。

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「感想」
客観的なデータから、原因や打ち手を淡々と示しても、「そんなの分かっているよ」となってしまうかなと。
やなり、相手の状況を理解し、本当の困りごとを把握することが必要と思います。
仮説でもよいから設定して、そこからヒアリングで確認することになると思います。

少ない情報から答えを出す仮説思考が、初めからうまくいく訳がない

「要約」
仮説を立てることは単純な話ではなく、良い経験、バラエティに富んだ経験が大切。
どんどんチャレンジし、大いに失敗してほしい。
良い仮説を立てられなかったときこそ、なぜうまく行かなかったのかと考えるチャンスがある。
これを何度も繰り返すこと。知的に打たれ強くなること。

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「感想」
ここには、ちょっと救われました。
職場で先輩の方のちょっとした発言を聞いていても、なんでそんな仮説がすぐに浮かんだのかと、驚くことがあります。
やはり、経験がものをいう世界なのだなと。
間違えることは恥ずかしいと思ってしまいますが、別に損害を発生させるわけではないので、ある意味、鈍感になるべきと思います。

(まとめ)自分にも仮説思考を身につけられると希望が持てた

私は以前、商品開発をしていました。
そこでも、一応、仮説検証という言葉は使われていました。
しかし、ほとんどそれまでの経験やノウハウが通用する業務であったため、それほど重要視はされていませんでした。

ところが、知財部に来て、情報分析の業務や、新規事業にかかわる業務をする中で、仮説検証を繰り返すことを周囲からしつこく言われました。
これまでの常識が通用しない場合や、ゼロから組み立てないといけない場合には、この思考が必要のとことでした。
その考え方が全く分からず、この本をとって勉強しました。

仮説思考はもちろん思考法のことを意味します。
ですが、そのポイントは、知的に強くなれや、相手の痛みを分かれなど、行きつくところは感情やマインドだということが、わかりました。
そう考えると、自分にも身に着けることができるのではと希望が持てます。

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