問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座 (東洋経済新報社)を読みました。
ファシリテーションをする上でのノウハウ、考え方、プロセスがまとめられています。
決して会議を進行させるというだけではなく、組織としてまとめて引っ張っていく、リーダーに必要なスキルだとわかります。
システム思考で問題解決活動をデザインする
「要約」
①目的を浸透させる。定量的に。
②アウトプットイメージを合わせる。具体的に
③活動プロセスとスケジュールを決める。どんな情報(インプット)でどのようなやり方(処理)で何を生み出すか(アウトプット)を基本単位として、繰り返しをつなげる
④役割分担する。リーダや補佐役、適性やバランスを見て
⑤行動規範を決める。共通の価値観、どんな立場で。
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「感想」
④⑤はちょっと忘れがちですね。
役割なんて決めずにみんなで一緒にやろうとか、行動規範も何も自由に活発にやろうとか、考えがちかなと。
やはり役割がないと、自分はこれで良いのだろうかと、もんもんとしますね。
また、行動規範がないと、みんなの姿勢やマインドも変わってくるのかなと思いました。
フレームワークを活かした、ゼロベースでの情報集め
「要約」
予断や仮説に基づかないゼロベースで情報を集める。
情報の良し悪しで問題解決の質が決まる。
現行の問題点がおおまか(60~70%)に把握出来たら、特定の着眼点で深掘る。
知識体系 4P、SWOT、3CなどでMECEに集める。
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「感想」
情報は集めようと思ったらいくらでも集められてしまいます。
でそのうち、本来の目的を見失ってしまうと。
そうならないよう、6,7割で止めることや、フレームワークが埋められたら終わり、など、最初に決めておくことが大事だと思います。
議論を構造化して論点を嚙み合わせる
「要約」
議論を整理し、わかりやすい形で整理し、正しく論点がかみ合うようにする
①意見をはっきりさせる 議論の精鋭化
②意見の固まりを作る 議論の組織化
③意見のつながりを作る 議論の体系化
④議論すべき論点を並べる 論点の設定
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「感想」
これを会議中にしようと思うと、ホワイトボードに書きながらするのが良いかなと。
意見を並べて、これとこれは同じとか、その中でこれが本質とか、をみんなが見える場で示していくのがよいと思います。
在宅ワークの中では、画面に書きながらするという、かなり高度な技が必要ですね。
(まとめ)ファシリテーションは色んな場での経験が必要
本書を購入しようと思ったのは、開発メンバと特許戦略を考える中で、ファシリテーションのスキルが大事だと痛感したからです。
当時は外部コンサルを招いてその方にファシリテーションをしてもらっていましたが、その様子がとても私自身ではできないような神業に見えました。
危機感を感じて、勉強しようと思い、本書を購入しました。
本書を読んで、ファシリテーションはこんなにややこしいことを、あの場で一瞬にして考えて進めているのかと、驚きました。
スムーズこれを実現するには、何度も本番でチャレンジして失敗して次に生かして、を繰り返すしかないと思います。
ファシリテーションとは、会議の進行というだけではなく、参加者の力を最大限発揮させることだと分かります。
これを身につけると、会社のみならず、チームを率いて活動するいろんな場面で有効だと思います。
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