私は、商品開発部から知財部に異動してきました。
異動直後は、元々所属していた事業部の知財担当となりました。
初々しい気持ちで知財業務に取り組み、新鮮で印象的だった出来事を紹介します。
新規性喪失の例外対応を、半年の間で2回実施
発明発掘のため、知り合いの開発者にヒアリングする中で、発明になりうる技術が見つかりました。
しかし詳しく内容を聞くと、すでにお客さんにその説明資料を提出しているとのこと。
そこですぐにやろうと思ったのが、新規性喪失の例外への対応です。
いつにどんな資料で開示したのかを詳しく聞き出し、出願時に正しく手続きをし、無事に出願できました。
これの対応は、別の発明者ですが、同じ事業部で半年間で2回も発生しました。
上司からは、めずらしいなと言われました。
私が、しつこく発明を探したことが理由かもしれません。
弁理士試験にできた特許法30条がまさにこれか!と、微笑みながら対応しました。
弁理士登録の手続きをし、名刺に弁理士の肩書きが入る
異動してすぐに、弁理士登録の手続きをしました。
実は、開発部時代に試験には受かっていたのですが、登録料を払ってもらえなかったので、未登録のままでした。
やっと弁理士になれると思い、手続きを調べて、いろんな書類を特許庁に送りました。
ただ、特許庁に送る資料や、社内での承認ためにもいろんな書類が必要となり、結局3か月くらいかかって登録となりました。
そして名刺に「弁理士」と書き込まれました。
ちょうどその頃、開発部の同僚と飲み会があり、名刺を見せてくれ言われ、自慢げに見せびらかすことができました。
なんとか発明に仕上げるため、自分もアイデアを考える
開発者が持ってきたアイデアが、発明なりうるかどうか、代理人、開発者、私とで打ち合わせをしていました。
その中で、惜しくも新規性がなくて発明にならないと、言われたものがありました。
知財部としては、年間の出願目標件数がありますし、また、開発者のためも出願に持っていきたいという想いがあります。
そこで私は、商品や現場での使われ方の知識があるので、その場で必死にアイデアをひねり出しました。
その結果、なんとか、「それなら発明になりますね」と、代理人に言ってもらえました。
担当する事業部の出願件数が、飛躍的に増加
そういった対応をして、草の根運動的に発明を発掘し、出願につなげていきました。
その結果、担当した事業部の出願件数は、前年比で2倍以上となりました。
他の事業部と比べても、そこまで増加した事業部はありませんでした。
知財部に来て間もなかった頃ですが、開発部にいた経験をうまく利用して、知財部しいては事業部に貢献できたと思っています。
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